トライアスロンへの道15 [トライアスロンへの道]
スイミングスクールの初日はほとんど泳がずに無事終了した。
しかし、私には時間がなかった。
2ヶ月後には、2000m泳げるようになっていなければ
ならないのに、ひたすらバタ足ばかり。
全く泳げない男が、実は2ヶ月後のトライアスロン大会に
間に合わせたいなんて口が裂けても言えなかった。
そんなスクールの練習も徐々に進み、
クロールの手の動きを教わるようになった。
でも当時の私には、その動きは全く理解出来なかった。
手で水をつかむ「スカーリング」という動作は、
初心者にとって「水なんかつかめる訳がないだろう!」
とツッコミたくなる技だ。
まぁ実際の話、スカーリングは
今でもイマイチ出来てないので、その頃は本当に大変だった。
そんな厳しい練習も回を重ねると、
ついに「息継ぎ」の段階に入った。
当時の私は息継ぎが全く出来なかった、
というよりやり方が解らなかった。
「息継ぎなんて25m泳いだら立って息をすればいいじゃん」
と思っていたが、海でそんなことを言っていたら
確実に溺れて死んでしまう。
そんな私にとって息継ぎは最大の壁であり、
喉から手が出るほど欲しい神業だった。
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